一眼レフの普及と共に、秘かな人気を呼んでいるのが「二眼レフカメラ」です。カメラ女子からも、かわいい写真やレトロ感ある写真が撮れると、秘かに人気を呼んでいます。その人気の理由を探ってみました。
■二眼レフカメラとは
「二つの眼(レンズ)」とは、縦にレンズが並んだカメラのことで、かつては、報道写真の最前線で使用されていたカメラです。
日本では、1950年代に「Richoflex(リコーフレックス)」が販売され、操作が簡単で写真の画像も良かったことから、大きなブームになったと言われています。
二眼レフカメラは、上側のビューレンズで被写体を捉えながら、構図やピントを合わせ、下側のテイクレンズで撮影します。テイクレンズ周辺には、機種によって異なりますが、主に絞りレバー(絞り値)、シャッターチャージレバー、シャッター速度リング(レバー)などがあります。
■二眼レフカメラの特徴は?
①かわいい「ましかく写真」が撮影できる
通常の撮影の場合は、被写体の正面からカメラを構えて、直視するかたちとなりますが、二眼レフの場合は、撮影者がカメラの上からファインダーを覗く姿勢となるため、目線が下にいき、撮られる側が緊張せずに自然な表情を撮影できると言われています。
また、ファインダーで見える画像は、左右が逆になる鏡絵となり、撮影できる写真は6×6の正方形のキュートな「ましかく写真」です。
②壊れにくく、振動も少ない
一眼レフよりも構造が簡単なので、故障が少ないです。また、シャッターが開いている時だけ、ミラーを上に跳ねあげる「クイックリターンミラー」を使用していませんので、ほぼ振動がなく、撮影した瞬間に、ファインダー像(被写体)が見えなくなることがないです。そのため、手動で絞りとシャッタースピードを合わせ、シャッターを切るだけで、程良いボケのかかった温かみのある写真やレトロな雰囲気の写真を撮ることができます。
③レンズが固定されている安定感
一部の機種を覗き、一眼レフのように、レンズ交換ができないので、固定レンズ(主に75mmレンズと80mmレンズ)での撮影となります。同じ焦点距離のレンズを使用するため、ボケやフォーカスなど、ある程度正確につかみやすいです。
④フィルムの種類もいろいろ
フィルムは、機種にもよりますが、主に120フイルム(ブローニー・中判フイルム)を使います。同じメーカーのフィルムでも、カラーネガ、モノクロネガ、リバーサルなどと種類があり、特にカラーネガは、比較的に安価で購入でき、露出(明るさの調整)の許容範囲が広いので、失敗が少ないです。
■二眼レフ+インスタント登場!
近年では、世界初の二眼レフインスタントカメラが発売されました。
クラシカルな雰囲気をもつMiNT社の「InstantFlex TL70」は、富士フィルムの「チェキ」用のフィルムを使用します。3段階の露出補正、EV値スイッチ、バルブモード、内蔵ストロボなど、通常のインスタントカメラよりは高機能で、雰囲気のある写真が撮影できます。