露出補正を知っておこう!イメージ通りの写真を再現するには?
撮影した写真を、自分のイメージに近づけるために、明るさを調節できる「露出補正」があります。光と影の大きな露出差があるほど、その力を発揮します。
今回は、露出補正などについて、わかりやすくまとめてみました。
■撮像素子・露出とは?
撮像素子とは、デジタルカメラに内蔵されている光を感知する部分で、「イメージセンサー」とも呼ばれています。レンズから入ってきた光が、撮像素子に当たると、電気信号で変換され、画像データになります。
「露出」とは、撮像素子に光を当てることを言い、「EV」という単位で表示されます。露出を調節することで、画像全体を明るくしたり、暗くしたりすることができます。デジタル一眼レフカメラでは、自動的に設定を行ってくれる「P(プログラムオート)」や露出をコントロールする「自動露出(AE)」機能が備わっていますので、カメラに任せておけば、適正な露出で写真を撮影することができます。
■露出補正とは?
撮影した画像が、自分が描いていたイメージとは異なる明るさだった場合は、
「露出補正機能」を使って補正することができます。例えば、撮影した画像を明るくしたければプラス方向、暗くしたければマイナス方向に調節していきます。スマホの機種によっては、カメラ機能に露出補正が備わっています。
■順光で撮影した場合は、露出補正は必要?
順光は、被写体の形や色をはっきりと撮影できるのが利点ですが、明るさや色を変化させる撮影には向いていないので、逆光・半逆光と比べると、写真の表現の幅が狭いです。
もともと順光で撮影した写真は、光と影の大きな露出差が少ないため、露出補正を行っても、レトロ調やさわやかな淡い明るい雰囲気に変わるぐらいで、さほど大きな変化は見られないのが特徴です。
■逆光・半逆光の場合は?
逆光では、光が当たっている部分と当たっていない部分では、大きな露出差があります。そのため、どちらを基準にした露出するかによって、写真のイメージが変わってきます。例えば、露出補正をマイナス方向に調節すると、光が足りないシャドウ部分の背景が黒くなり、シャープな印象を与えます。また逆にプラス方向に調節すると、写真が明るくなり、やさしい印象に変わります。
■逆光・露出に関わる用語
逆光で、光が当たっている部分を「ハイライト」と言い、当たっていない部分「シャドウ」と言います。また「ハイキー」とは、適正な露出よりも明るくすることを言い、「ローキー」は、逆に適正な露出よりも暗く撮影することです。
①ハイキーの特徴
使われる被写体としては、人物(子供、女性)や花などです。イメージ的には、かわいい、柔らかい、暖かい、やさしい雰囲気にしたいときに使います。但し、多めにハイキーにすると、明るくなりすぎて写真が「白とび」の状態になってしまいますので、注意が必要です。
②ローキーの特徴
使われる被写体としては、人物(男性)や機械、乗りもの(電車、車・新幹線等)などです。イメージ的には、冷たい、シャープ、重厚な感じです。ローキーは、全体的に暗くしつつ、明るい部分を強調する特徴がありますので、一部でも明るい部分があることが前提です。